六反りょう『亭主元気でマゾがいい!』

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この漫画は講談社のモアイというサイトで掲載されたエッセイ漫画だ。そこで私も更新される度に読んでいた作品である。それが第1巻として単行本になったわけだ。
正直SMというものに関して私は没交渉だ。SMというと直ぐにアナルを連想させるからだ。アナルなんてちっとも楽しくないし難易度が高い。

SMを遊ぶにしても渋谷なんかに会員制のSMクラブなんかあるが値段が非常に高く、それにマジで未成年が働いているのでなんだか危険な香りがするためSMプレイというものは一般人には敷居が高いイメージだ。しかし男性ならSMというどこかエキゾチックなものに興味を抱いていることだろう。

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作者はSMバーなるところで勤めていたらしい。SMバーというと聞きなれずどういうのかよくはわからないが比較的簡単にSMを体験できるような店らしい。
さてこの漫画はSMバーで働いていた女王様である作者が客のM男と結婚したという内容である。


話としてはなんてことはない夫婦の小噺がメインだ。だからマゾの調教の仕方や生々しいSMプレイが描かれているわけではない。純粋に夫婦間のSMプレイに興味がある人は面食らうと思う。

 

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非常にライトで下品さのない作品で普通に新婚夫婦のエッセイである。だが夫婦のエッセイとしては踏み込みが足りなく、SM漫画としてもどこか中途半端である。描くならもっとじっくりと夫婦生活を描いたほうが女性読者は喜びそうなものである。両親への挨拶や二人の出会いから現在に至るまで細かに書いたほうが良いのではないだろうか、今のままではSM観を語ったり、友人と女性らしい話をしたりと散漫だ。まあ私のようなチョンガーにはこの漫画の魅力がわからないのかもしれないが。

 

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ギャグにしても下品な膣ドンの勢いを私は期待していたのであるが普通のギャグ漫画のようなギャグに終始している。もっと下品なギャグや性生活を描けば男性読者は喜ぶと思う。


前述のとおりWEBで連載され、この第1巻には10話まで収録されている。実はこの作品が面白くなっていくのは1巻に収録されていない後半である。後半はエッセイとしての出来も興味をギャグのテンポも良くなっている。なんとなく読者に読んでもらうことを意識した話となっている。


評価3点(10点満点)